【ゲーム開発】ゲームの構成要素がプレイヤーに与えるインパクトについて【開発ナレッジ】
こんにちは、涜(とく)です。
今回はゲームの構成要素がもたらすプレイヤーもしくはプレイヤー候補に与える印象の強さについて話してみようと試みます。
パッとは頭に入らないと思うので端的に言えば、絵はまず目に入るよねとか、シナリオってプレイを引っ張ってくれるよねとかそういう話です。
この話が頭に入っていると、ゲームのタイプやフェイズごとの力を入れるべきところや手を抜けないところに改めて意識が向くと思います。
では本題へ行きましょうか。
構成要素の分類
ここで話す構成要素は、先の例で示したようにゲームに乗っけるパーツのことです。
またこれらはあくまでプレイヤーの視点から見える要素だと思ってください。
ザックリと以下のように分かれます。
- ゲームデザイン
- グラフィックデザイン
- シナリオ
- サウンド
- ナラティブ
- コントローラビリティー
ここで挙げているものは私が勝手に呼んでいるものもあるので、人と話すときは通じないことをご了承ください……
ともあれ、まずはそれぞれについて軽くどんなものか書いてみます。
- ゲームデザイン:遊びそのものです。よくゲーム性と呼ばれるものであり、本質的にはルールとそれを実装するメカニクスになります。
- グラフィックデザイン:ゲームの視覚的な要素全般です。元来ゲームデザインの説明に必要な表現を司る記号的なものと言えます。コンセプトによって表現はさまざまであり、後述のシナリオとゲームデザインの融和において大きな役割を持つこともしばしば。
- シナリオ:いわゆるストーリーであり、ゲームの進行を情緒的に表現する要素です。プレイヤーのモチベーションやプレイヤーの間口の広さにも影響します。
- サウンド:ゲームの聴覚的な要素全般です。基本的にグラフィックデザイン同様の役割を担いますが、現状はサウンドの方がより記号的表現に準じていると感じます。(SEなど)
- ※ナラティブ:「語り」を表す言葉であり、しばしば主観的体験の意味合いとして使われます。与えられるシナリオとは別にプレイヤーが勝手に感じる体験をここでは指します。勝手に感じるとは言いましたが、クリエイターはこの体験への誘導を目論んだ仕込みをしている場合があります。
- コントローラビリティー:操作性のことです。ここでは開発者がよく言う"手触り"とか、ロードの待ち時間とか、ゲームの遊びやすさに関わる要素を指すとします。
概ね認識が合うかと思うので次に行きます。
※同年9/13追記:公開後の調査で恐縮ですが、「ナラティブ」は厳密に決まっているというほどではないようですがいくつかのパターンで分類されいるらしく、この記事におけるものはあくまでインタラクティブなもの、あるいは環境によって与えられるものを指すつもりで読み進めていただければと思います。
ゲーム進行と要素のインパクト
では、実際これらの要素がゲームの進行(始める前を含む)に応じてどのように変化していくのか、私なりの解釈になりますが話していこうと思います……が!
まずはイメージ湧かせて欲しいので、私が作ったグラフを乗っけようと思います。
GD=ゲームデザイン、GR=グラフィック、SN=シナリオ、SO=サウンド、NR=ナラティブ、CL=コントローラビリティー
すみません。イメージ湧かないかもです……
とりあえず説明すると、横軸のゲーム進行は右へ行くほど進み、縦軸のインパクトは高いほどプレイヤーに"気にされやすい"という感じのグラフです。
これを踏まえて個別に見ていきましょう。
ゲームデザイン
ゲームデザインは初め全く興味を持たれていないわけではないのですが、ジャンルが大体事前に分かっているので、その域を出ないだろうと基本的には思われるはずです。
その意味でも特段執着を持たれないところから始まり、それが段々とこのゲームらしさが出てくると興味を持たれます。
これにコンスタントに要素が足されていくと興味が維持され、難しい後半ではより一層攻略のため意識される。こんな感じです。
グラフィックは最早遊ぶ前から興味を持たれ、プレイ及び購入可否の判断材料にもされやすいです。
とにかく最初はグラフィックのインパクトが高く、プレイを経て慣れていくもさほど魅力が落ちないというのが特徴です。ここに力を入れたがるのも納得です。
シナリオもグラフィック同様、プレイ以前からの興味やプレイ可否の判断になりやすいです。しかし、グラフィックと異なるのはプレイヤーの興味がプレイ中に上下することです。
シナリオは開幕とクライマックスにインパクトを作ります。無論進行のつなぎとして、この間もモチベーション維持に努めますが、最初と最後の印象が特に強いはずなので中間に凹みができます。
サウンドもグラフィック等同様プレイ以前からの興味を惹きます。
しかし、プレイ中は割と気にされたりされなかったり波があります。
印象的なサウンドが流れれば興味を惹き、慣れれば落ち着くの繰り返しで、進行によって要素が追加されると興味を惹く場合があるというイメージです。
ナラティブはプレイヤーが興味を持つかどうかにかかっています。
前述でクリエイターは誘導することはできると言っていますが、刺さるかどうかはプレイヤー次第です。
とはいえ、刺しに行くのがクリエイターとして正解です。
神は細部に宿ると言いますが、細かい配慮、丁寧な描写、ひっそりとした仕込みがプレイヤーの評価にかなり影響を与えると思います。
コントローラビリティーは、ゲームの裏の印象と言えるでしょう。
遊びやすければ何も言われない。遊びづらければ徹底的に追及される。それが操作性です。
気づかれるときは、プレイ開始直後に察知され、すぐさまゲームの第一印象に反映されます。
しかしこれは関所のようなもので、超えてしまえばあまり興味を持たれません。なので、基本的にゲームがまともに気持ちよく動けば問題ないです。
"問題ない"を作るのが大変なのですが……
これを知ってどうするの?
この知識、聞いてみれば当たり前じゃんとか、そういう見方もあるよねと思うことでしょう。しかし、世の中色々なゲームが批評されるように、完璧なゲームなどありません。
つまるところ、たとえこれらを知っていたとしても、作っている最中や売ることを考えているときに意識から抜け落ちたり、リソース配分的にどこかを削らなくてはいけなかったりするということです。
また、運営するタイプのロングスパンなものであれば、現在のフェイズに適切な采配ができていない可能性もあります。
こういったことを回避する、もしくは極力被害を抑えるためには、気にされるときに気にされることを徹底してクリアする。あるいは逆に、気にされづらいときにしれっと誤魔化すことを考えなくてはなりません。
これは別にゲームに限ったことではないのですが、上手くやるためには何がどうなるのか知っておく必要があるのです。これを書いている私自身も、書いている割には上手くやりきる自信があるわけでは全くないです。
なので、たまに思い出して意識してみるというように、この資料を使ってもらえればよいと思っています。あんま見返さないとは思いますけど……
総括
そんなわけで構成要素に対する私の勝手な印象をお披露目するだけの回でした。
実際これが的を射ているかどうかは、これを読む方々が納得するかどうかにかかっているので何とも言えませんが、少なくともこういうことを考える機会が無いとそもそも意識すること自体おろそかになってしまいます。
なので、内容に満足いただいた方にもそうでない方にも、ちょっとした学びの機会を作ることはできたんじゃないかなと思っています。
あと、以前は横軸をゲーム進行とすることを共通にゲームデザインにだけ絞って理想モデルと称した記事を書きましたが、今回はより広範な内容を扱って視野を広げてみました。私は企画なので他職種について細かく記載することは憚られますが、やはり総合的に見て考えるというのはどういったものでも重要なので、全体的なつくりを意識するための試みとして書いてみてよかったかなと思ってます。
もし気が向いたら、こういう俯瞰的なことを考えてみていただければ幸いです。
それでは、どうかあなたのキャリアに悔いのなきよう。







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